【エコ】プラスチックゴミを減らす・使わない10の工夫と対策。
私たちが普段使用するプラスチック製品によって、日常的に発生するプラ製ゴミ。地球の7割を占めるとも言われる海では、プラ製ゴミによる海洋汚染が深刻化しているのはご存知でしょうか。
※詳しくは下記記事をご覧ください。
今回は、海・地球の環境のために私たちが出来ることを考え、『生活の中でプラ製ゴミを減らす・使わない10の工夫』をまとめてみました。
今日からすぐに始められるものばかりですので、私たちと一緒に、普段の生活を見直してみませんか?
プラスチックと環境問題
おおよそ60年ほど前に発明された、『プラスチック』は私たちの生活の質の向上に大きく寄与し、世界中のほとんどの国々で爆発的な普及を遂げました。
そんなプラスチックには『軽くて、腐らない。』という優れた性質があります。
しかし『腐食性』という便利な性質は、反面で『廃棄された際に、生分解せずにゴミとして蓄積する。』という代償が伴い、自然界にとっては問題が生じてしまいます。
さらに、プラスチックの原料である石油は化石燃料ですので、燃えた後に生じる二酸化炭素は地球温暖化の原因にもなります。低価格で便利なプラスチックですが、その用途・処理方法を地球規模で考えるタイミングが今、来ているのです。
プラ製ゴミによる海洋汚染
また、プラ製ゴミによる汚染は、私たちの海の生態系にも大きく悪影響を及ぼしています。
実は、年間で約800万トンものプラ製ゴミが海に流れ込んでおり、現在では既に、約1億5000万トンものプラ製ゴミが海に存在すると言われています。
プラ製ゴミ|海洋生態系への被害
海に流れたプラ製ゴミには、浜辺まで打ち上げられるものや、海底に沈みこむもの、海水表面を漂うもの等があります。それらを海洋生物が食物と誤って摂取することで、絶滅危惧種を含む700種もの海洋生物の命が脅かされています。
例えば、絶滅が危惧されるウミガメが、海に漂流しているレジ袋をクラゲと誤って飲み込み死んでしまう例や、漂流ゴミを餌と間違える海鳥が、プラ製ゴミを詰らせて死んでしまう事例などが挙げられます。
上記のような直接の飲み込み例だけではなく、石油燃料という大きなくくりで見ると、海洋生態系にはさらに様々な被害が及んでいると推定されています。
※詳細は下記参照
プラ製ゴミの削減には5R!
1億トン以上あるプラ製ゴミの削減には、国・政府や、業界単位での施策が必要になってきますが、それだけではなく私たち一人一人が日々の生活を見直すことも重要です。
プラ製ゴミを削減する個人での試みには、”5R”という施策があります。
- リサイクル(資源として利用する)
- リデュース(ゴミを減らす)
- リユース(再利用する)
- リフューズ(不要なモノを断る)
- リペア(修理して、また使う)
各セクションごとに、詳しくみてみましょう。
リサイクル(資源として利用する)
『Recycle=再利用する』は、一度廃棄されたゴミを再び資源として利用すること。
プラスチック製のゴミから、衣服や繊維を作ったり、車の内装やクッション材にリサイクルすることなどが例としてあげられます。
私たちには、工場でリサイクルが出来るよう家庭から出るゴミの分別を行うことや、スーパーの入り口に設置されているリサイクルコーナーを利用すること等が出来ますね。
リデュース(ゴミを減らす)
直訳すると『Reduce=減らす』が意味のリデュース。
不要なものを買わない、長く使えるものを購入する、包装の少ないものを買うなどして、『そもそものゴミの排出量を減らす』というのがリデュースの本質です。
リユース(再利用する)
リサイクルと同様に『Reuse=再利用する』という意味ですが、リユースはそのままの形で再利用することを呼びます。
例えば、大きくなって着れなくなった服を兄弟で着回したり、知人に譲ったり。使用しなくなった服や布を、掃除用の雑巾として使用する等が挙げられます。
近年はフリマアプリの普及により、工夫次第で服やモノの寿命を伸ばしやすい時代となりました。
リフューズ(不要なモノを断る)
『Refuse=断る』が意味であるリフューズは、レジ袋やプラ製ストローなど、環境に影響を及ぼす製品の使用を『断る』という意味。
少し前はマイバッグ・マイボトル・マイタンブラーなどがブームになっていましたが、今やマイ箸・マイストロー等、幅広い製品が普及しています。
リペア(修理して、また使う)
最後は『Repair=修理する』が意味の『リペア』について。モノを修理しながら使うことで、ゴミの排出量を減らすことを呼称します。
個人で衣服を修理したりすることも該当しますが、どちらかというと企業側が製品のリペアを無償で行う等、サスティナブルな活動が近年は主流になっているように感じます。
企業の試みや、サスティナブルについては、別の記事で詳しく説明をしています。
関連記事:『サスティナブルって何?用語の意味・各業界における”持続性”とは。』
ゴミを減らす10の工夫
では先ほどの5Rを活かして、ゴミを減らす10の工夫についてご紹介します。
今日から始められる簡単な工夫ですので、ぜひ生活の中に取り入れてみて下さい。
<1>レジ袋・ビジール袋を断り、マイバッグを使う
今回ご紹介する10の工夫の中でも最も簡単に始めやすい、マイバッグ(エコバック)の持ち歩き。
コンビニなどで買い物をすると、必ずと言っていいほどレジ袋を用意して下さいますが、ここはしっかり『袋は必要ありません。』と、店員さんに快く伝えるようにしましょう。(これがリフューズ!)
また、スーパーによってはレジ袋1枚で3円〜10円ほど料金がかかってしまうため、常にエコバッグを持ち歩くことで環境には勿論、お財布にも優しいですね。
<2>ペットボトルを買わず、マイボトルを持ち歩く
ついつい便利な自動販売機でペットボトル飲料を買ってしまいがちですが、これから水筒・マイボトルで飲料水を持参するように心がけるといいですね。
ちなみに、大手飲料メーカーの『コカ・コーラ』は『2025年までにプラ製ゴミをなくす』ことを宣言していたり、『ペプシ・コーラ』はマイボトル専用の全自動炭酸飲料機でサービスの提供などを行なっていることから、プラスチックの削減がいかに世界で進展しているかが汲み取れます。
<3>カフェではマイカップ・タンブラーを使用する
スターバックス・コーヒーや、タリーズ等、多くのコーヒーショップ・カフェではプラ製容器での商品提供を行うと同時に、タンブラーの販売も行なっています。
マイカップ・マイタンブラーを使用した場合、通常のプラ製カップより保温・保冷効果も優れているため、より美味しく商品を飲むことが出来ます。
さらに大多数の企業で『タンブラーを使用した場合は、⚪︎⚪︎円引き』というサスティナブルな施策も行なっているため、普段通われている方は積極的に使われることをお勧めします。
<4>プラ製ストローは使わず、紙製orマイストローを
2015年に、『ウミガメが鼻にプラ製ストローを詰まらせ、苦しんでいる動画』が拡散されたことを口火となり、今、世界中でプラ製ストローの廃止運動が起こっています。
日本はプラスチック問題に遅れていますが、米マクドナルドやスターバックスコーヒーは、紙製ストローを使用するなどの取り組みを行っていますね。
洗って返し使用できる『リユーザブルなマイストロー』も普及しつつありますので、マイストローを使用して、プラ製ストローの使用を控えてみてはいかがでしょうか。
<5>コンビニ弁当はNG!お弁当orレストランで食事を
コンビニ弁当は、その容器、フタ、梱包まで、もはやプラスチックの塊といっても過言ではありません。
(実は、一緒に渡される『おしぼり(おてふき)』も不織布というプラ製の繊維と、プラ製の梱包です。)
すぐにどこでも食べれて便利ですが、身体にも優しく美味しいお弁当かレストランで食事を済ませるのが◎。
<6>再利用可能なマイ箸・マイカトラリーを持ち歩く
最近は、マイ箸・マイスプーンを一体型で持ち歩きできる『マイカトラリー』も、沢山のメーカーから出ていますね。
食事の際にテイクアウトやスープを頼むと、プラ製のスプーンやナイフ・フォークなどが一緒に出てきますが、マイカトラリーを持ち歩けば使用を控えることが可能。
カバンに入れても場所を取らないミニマルで可愛い製品が多いため、環境のために一つは持っておきたいアイテムですね。
<7>プラ製スポンジを辞めて、コットンたわしで洗い物を
プラ製のスポンジも『プラスチックの塊』です。
使用しているだけで、摩擦でちぎれた繊維や、微細化したマイクロプラスチックが排水から海へと流れていきます。
お家でできるプラスチック削減として、洗い物用のプラ製スポンジを辞め、布製のモノや、コットンたわしで洗い物をするのはいかがでしょうか?
<8>環境に優しい、固形石けんを使う
また、洗い物に使用する食器用洗剤も石油燃料で出来ていますので、環境のことを考えるのであれば固形石鹸がベスト。
実は、固形石鹸は、CMでやっているような食器用洗剤と比べても劣らずの洗浄力を持っています。
また身体に優しい純石けん分で出来ているモノは、石鹸が多少食器に残り小さい子が口にした際の害もに少なく、毎日安心して使用することが出来ますね。
<9>再利用可能な食品ラップを使用する
料理の際に使用する、使い捨てラップもプラスチック製です。
最近では、オーガニックで再利用可能な食品ラップ製品もあり、洗って繰り返し何度も使えるため、ゴミを出さず、経済的。
こちらのミツロウラップはコットンと蜜蝋で出来た製品で、見栄えも良く、容器のようにも使用出来たりと、そのデザイン性・機能性から多くの方に注目を浴びています。
<10>生ゴミ用の三角コーナーは、新聞紙で代用する
普段シンクに置いている、金属製の三角コーナーにかけるネットもプラスチック製。三角コーナーは新聞紙を使用することで、環境に配慮することが出来ます。
新聞紙なら生ゴミもそのまま燃えるゴミとして処理できますし、さらには消臭効果も期待できるため、今からでも実践できる生活の工夫です。
まとめ
今回は、プラスチックゴミを生活から減らす10の工夫をご紹介してみました。
私たちにできることから見つめ直し、一つずつ始めて行くのが、環境配慮への第一歩です。
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