フードロスとは?食品と社会の持続性/サスティナビリティ から、未来を考える。
貧困等の影響で、飢餓に陥っている国や地域がある一方、飽食により生産された食料品が食べられることなく捨てられている「フードロス問題」が深刻化する国もあります。
日本もその例外ではなく、年間643万トンものフードロスが発生しているのはご存知でしょうか?社会/環境の持続性を考えた際、食のサスティナビリティ『フードロス』の対策を考えていかなくてはいけません。
今回はフードロスについて、食品の未来を考えるとともに、私たちが出来ることなどをご紹介します。
サスティナブルとは
出典:https://southern-africa.hivos.org/
本記事でご紹介している、サスティナブル/サスティナビリティとは「持続可能な」「持続性」という意味。
環境や社会が持続性を持てるよう、サスティナブルな行動に配慮することが求められています。こちらの記事に詳しく書いてます。
https://www.rasical.com/blogs/sustainable/what-is-sutainable
食の社会と持続性
『持続性のない食の社会』が悪化するち、今あなたが食べているものが突然、社会や環境の問題から食べられなくなったりもします。
あなたが魚や野菜をバランス良く、これからも食べ続けていくことが出来るよう、食と社会をサスティナブルに支えていく必要があります。
しかし本来その役割を率先する先進国ほど、フードロスが大きな問題となっている現実があります。次に世界各国のフードロスについて、詳しく解説してみますね。
フードロス/食品ロスとは?
出典:https://www.istockphoto.com/
冒頭でも簡単に説明しましたが、フードロスは本来まだ食べられるのに捨てられてしまう食品のことを意味します。
世界では毎年40億トンの食糧が生産されていますが、そのうち食品ロスを含む食品廃棄物の量は13億トンにものぼり、これは全体生産量の3分の1がまだ食べられるのに廃棄されているということになります。
40億トンもの食糧があれば、世界の全人口の食を賄うには十分な量。それなのに世界人口の9人に1人にあたる約8億2100万人もの人々が飢餓状態にあり、後進国や途上国に住む人たちが食糧不足での深刻な飢えに苦しんでいます。
フードロスはどうして起こる?
食糧を生産しても廃棄されてしまうフードロスがある一方で、食糧が行き渡らず飢餓が起こってしまう背景には、先進国の経済的な豊かさが影響しています。
一言で言ってしまえば「過剰生産」。多くの消費が見込まれる先進国に生産が過剰に集中、さらに加工段階や流通段階で基準を適さなかったというだけで廃棄に繋がる食品も多くあります。
本来、このような食品を足りない所へ提供いしたり、リユース/リサイクルをすべきですが、輸送費や人件費などコストがかかるため廃棄した方が安く済むというのもフードロスの要因となっています。
フードロスの問題点
単純にもったいないという理由だけではなく、フードロスが起こることで影響される問題点を下記にまとめてみます。
- 食料自給率の引き下げを助長している
- 家計や企業にとって経済的な損失となる
- 環境問題を引き起こす
食料自給率の問題
日本は食料自給率が先進国の中で最低基準にあり、多くの食品を各国からの輸入に頼っています。
世界最大の食料輸入国であるにも関わらずフードロスが発生しているということは、フードロスを削減することで輸入量を減らせる他、自給率の向上にも繋がります。
家計や企業の経済的損失
出典:http://sustainability-by-education.org/
フードロスが発生することで、食品の製造や流通過程に使用された資源やエネルギーが無駄になり、企業の利益率を著しく低下させます。
低下した利益率を上げるために小売り価格を引き上げることになり、さらに廃棄量が増えるほど廃棄のためのコストもかさみ、それらの費用も販売価格に転嫁されるため家計を逼迫することになります。
環境問題
出典:https://ja.m.wikipedia.org/
国際連合の報告書によれば、フードロスが引き起こす環境問題として、温室効果ガスの排出が挙げられています。
そもそも食品は、『生産/廃棄』の両過程において大量にエネルギーを消費するため、自然環境に多大な負荷を与えてしまいます。
食品を廃棄する際の焼却処理では地球温暖化の原因となる二酸化炭素を発生させるほか、食品ゴミは水分を多く含むため焼却炉の発電効率を低下させエネルギー消費を増幅させます。
フードロスの最大の問題点
日本をはじめとする先進各国の多くで、大量の食糧が作られては廃棄を繰り返す一方、貧困や気候変動/紛争など『食糧の不均衡』により途上国では食糧が不足するという深刻な危機が生まれるのです。
では、フードロスを削減するにはどうしたら良いのか、具体的な数値とともに個人が努力すべきことをまとめてみましたので是非読んでみてください。
フードロスをなくすために、私たちがすべきこと。
出典:https://livenaturallymagazine.com/
フードロスは、生産者/消費者、さらに携わる様々な業種の、それぞれの立場で対策していく必要があります。
今回は消費者である私たちが出来ることをポイントにまとめてみました。
- 買い物をする前に冷蔵庫をチェックしよう
- 調理時は残っている食材から使おう
- 適切な食品保存を知ろう
- 外出時は声をかけあって食べきろう
1、買い物前の冷蔵庫チェック
買い物に行く前、冷蔵庫の中身をチェックすることで残っている食材を買わずに済む上に余分に買いすぎてしまうことを防止できます。
必要なものだけを買うためにメモを活用したり、スマホで冷蔵庫の中身の写真を撮っていつでも確認できるようにすることも有効です。
2、調理時は残っている食材から
調理をする前に、必ず冷蔵庫を確認して残っている食材から使うようにしましょう。
玉ねぎの半分、少量の人参など、前回の料理で使いきれなかった食材が残っていないかのチェックを習慣づけると効果的!
3、適切な食品の保存方法を知る
家庭で出るフードロスのひとつとして、消費期限が過ぎてしまったもの、腐らせてしまった食材など、調理前の食材の廃棄があります。
食糧を無駄にしないために、野菜や肉など適切な保存方法を知り長持ちさせる方法を選択しましょう。冷蔵庫に保存する時に、賞味期限の短いものから手前におくと使い忘れを防止になります。
4、外出時は声をかけあって食べきる
出典:https://www.f3-performance.com.au/
外出先で必要以上に注文しないことが前提ですが、飲み会や宴会の席では食べ残しや出やすもの。料理を最後まで美味しく食べ切るために、積極的に呼びかけることも大切です。
『3010運動』という、最初の乾杯から30分の時と、宴会が終わる10分前には席について料理を食べることを楽しむという運動も推奨されています。
まとめ
日本の年間のフードロスは643万トンと言われていますが、日本人ひとりあたりの1日の量に換算すると約140g、お茶碗1杯分の量を無駄にせず意識した食生活を心がけることで大きな改善に繋がると言えるでしょう。
あなたもこれからの食と社会を守るため、サスティナブルな食生活を心がけてみてはいかがでしょうか?
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