フェアトレードが普及した先に、明るい未来は存在するのか?
これからの社会について関心があるので1月16日と17日は京都市で行われた、これからの市場を考えるMAKING OUR MARKET KYOTO 2016の中のDEMOCRATIC MARKETに参加してきました。
MAKING OUR MARKET KYOTO 2016
〜みんなのマーケットを考える2週間〜
あなたの“ お買い物” が、誰かの困りごとを解決し、健やかな未来に繋がることを知っていますか?健全な製品やその成り立ち、原材料が商品になって手元に届くまでの「サプライチェーン」の誠実さなどについて、みんなで考える2 週間。
京都市内をキャンパスとしてこれからの“ 消費” について考えませんか?2016 .1.16
→ 1. 31
1日目について
KICK OFF SESSION
1.16 sat. 18:00-
会場:KYOCA 3F HACOBA「MAKING OUR MARKET KYOTO 2016」と題してはじまるみんなが望む市場(マーケット)の在り方をみんなでともに考える2週間のはじまりとして、エシカル・ペネロープ株式会社代表の原田さとみさんと京都市ソーシャルイノベーション研究所所長の大室悦賀さん、桜井肖典さんをお招きし、消費者市民社会や、大きな変化が求められる現在の経済とこれからの景色を話し合います。
セッション(18:00~20:00)参加費:無料
交流会(20:00~21:00)参加費:2000円(軽食・1ドリンク)※要予約
会場:KYOCA 3F HACOBA
内容は、エシカルについてやフェアトレードの具体的な取組方法、ビジネスを通じてフェアトレードなどの方法でどのように社会的問題に取り組んで行けばいいのかを考えるというものでした。
※この記事ではイベントに直接関係なく、参加して感じたこと、思ったことを書いています。
フェアトレードとは何なのか?
今回お話を聞いていて、フェアトレードはあくまでもビジネスを成功させる手段の1つだと個人的に感じました。
フェアトレード(Fair Trade : 公平貿易)とは、発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することを通じ、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す運動である。
引用元『Wikipedia』
私も社会貢献について色々考えていますが、フェアトレードという活動を通じて本当に社会から貧富の差がなくなっていくのか、もやもやが残りました。
サプライチェーンを変えて社会に優しい物を使うという意味なら別ですが、Wikipediaに記載されている適正な価格で購入するという意味であれば、適正価格で買われない状態は発展途上国だけでなく、世界的に様々な場所で行われていると思います。
私の前事業では、中国から製品や素材を現地で購入して国内で販売していました。しかし、中国でも同じように買い叩きは行われており、フェアではないといえます。
フェアトレードを否定しているわけではなく1つの対策手段だと思いますが、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す運動を、もっと根本的な部分から変えていくフェアトレードとは違う別の形もあるかもしれないと思いました。
また、時代の流れで、テクノロジーの活用によって場所や乗り物、スキルなどを共有する社会に変化してきています。これは私がそう思っているのではなく、世界的にそうなってきています。
図にあるように共有すれば1人1つ所有する物が大幅に減ります。シェアすることによって、モノを消費することが減り、世の中のモノが売れなくなるというのは感覚的に理解できますし、この図を見ると確かにな、と思うところがあります。
それで何が言いたいかというと、結局のところ、フェアトレードでも同じように格差は生まれるんじゃないかということです。
仮にフェアトレードという言葉が無くなるくらい浸透しても、社会全体でモノが売れる量が減れば、フェアトレーダーが増えたところで、価格はどんどん下がって競争が生まれるのは目に見えており、誰かが助かれば、誰かが傷つくという今の社会の仕組みからは逃れられず、格差は広がる一方だと感じています。
きっと格差をなくすのは今の経済システムじゃ無理なんじゃないかと。
今の経済の矛盾点
私は持続可能な社会に貢献するためにすべきことは、消費を減らすことだと思います。
ミニマリストやシンプルライフなどの言葉をキーワードプランナーで調べると、徐々に検索数が増えており、興味をもつ人が増えている事が伺えます。
社会が豊かになる目線で見るとフェアトレードではなくても、既にモノが溢れているんだから、良い物を選んで長く使うことが地球への負担を減らせます。
しかし、生きるための観点から見た時、お金が必要なのでモノが売れないと生活が出来ないため、値段重視で品質よりも売りやすいモノを生産し、提供しようとします。
短期的利益を追求すれば、お金が稼ぎやすく、自分たちの生活は豊かになりますが、長期的に見た時に数値化されない社会の負担が将来私たちに返ってきます。
私たちは消費者であり、生産者、提供者です。
この矛盾をなんとかしなければ、社会全体がますます閉塞して行く気がします。
広がる格差
貨幣経済の中ではお金が必要で、そのお金をめぐって競争や格差が生まれており、一方でお金があるから便利になっている部分もあり、難しい問題です。
『貧富の格差増大、上位62人と下位36億人の資産が同額』
引用元『news picks』
社会が広くてつながりが見えないので分かりにくいけど、確実に世界はゆがんでいってます。
フェアトレードは一時的な対策でしかなく、社会問題の根源は別にあるはずです。
社会に優しい行動
正直この答えは色々な問題が入り交ざって複雑すぎるため、正しい答えは分かりません。
でもすぐに始められて、誰でも出来る事を1つ述べます。
モノを買うなら自分の意志で選んで買うこと。
私たちはテレビのCMやネットの広告を通じて、多くのモノやサービスと出会いますが、これは企業が売るために行っている営業活動の一つです。
本当に良いと感じ、長く使うものであればよいですが、セールや宣伝に踊らされて買ったものは、思い入れがないので長く使わないものも多く、大切にしない傾向があります。
私も数年前は、セールで安いからとユニクロの洋服をよく購入していました。しかし、実際に使うの一部のみでした。
世の中を見渡せば、既に大手企業が良いモノを提供しており、素晴らしいモノが溢れています。
でもお金が必要なので、程度の良くない安物を、儲かるという理由だけで売る人たちが沢山います。
特に今は個人輸入転売などが流行っていて、amazonや楽天などのオンラインショップでは、そういったものが溢れています。もちろん品質が良い物を提供している企業や個人は別ですが、特に法律の規制もないですし、やっている人はお金のためにやっていてビジネスとしてはいたって普通です。
ですが、消費者という立場に立てば変わります。
今、私は消費者として、パソコンならapple、服ならパタゴニア、靴ならMERRELLなど、高いけど結果的に長く使える良い商品を必要なだけ使うことで、長期的な支出や消費を抑えることをしています。また、出来る限り直せるものは修理をして使うように心がけています。
つまり、フェアトレードや生産国は関係なく必要な物を必要なだけ買い、長く使う。ミニマリストやシンプルライフという暮らし方そのものが、これから社会を変えるきっかけになる。
企業の思いに共感するものを自分の意志で買うことで、モノとのつきあい方はきっと変わります。
消費が落ち込み、販売量は減るだろうけど、きっと時代の流れにあった新しい経済の形が作られていくはずです。
まとめ
とにかく、一人一人がこれからの社会に向けて考えて、消費や社会に対する意識を変えていくべきだと思います。
今回のイベントは京都ですが、もちろん京都以外でもこういったイベントが多く行われていると思うので、興味ある方は探して参加してみてください。
私もいろいろ探っているところなので、同じような事考えている方がいれば、是非お話しましょう。
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