サスティナブルって何?用語の意味・各業界における”持続性”とは。
最近になってよく耳にする『サスティナブル』といった語句ですが、正しい意味は説明出来ますか?
今回は、環境やビジネスの議題が挙がった際によく使用される『サスティナブル』という言葉について、各用語の意味と、その使い方をまとめてみました。
サスティナブルとは?
『サスティナブル』は、ファッションや環境問題、ビジネスシーン等においてよく使用される言葉で、分野が幅広い分、その意味を明確にご存知ない方も多いようです。
サステナブルって何?
— めっそめそ(みさちゃん) (@5meso1) August 1, 2019
この一週間で死ぬほどサスティナブルって聞いてる
— みやづ (@MlYAZU) June 21, 2019
サスティナブルって…何…?
— とり名古屋さん(三重営巣) (@hatsuhominami) February 14, 2018
まずは、サスティナブルの本来の意味から解説を行い、『サスティナブル』を使用した用語・語句とその意味から詳しく解説を行ってみましょう。
『サスティナブル』の意味
『※サスティナブル・サステナブル・サステイナブル』の語源は英語の『Sustainable』で、直訳すると「持続可能な」「耐えることができる」という意味の形容詞です。 ※以下、サスティナブルに統一。
ただ、日本で使用されるカタカナ語の『サスティナブル』の意味は『持続可能』から派生し、『将来的に環境・社会を損なわないような』といった用いられ方をすることが多いです。
日本における、サスティナブルとは?
少し分かりやすく、例を挙げてご説明。
例えば、『サスティナブルな企業』というと『企業が成長していく上で、地球環境や経済など、社会に対して与える影響を考えながら、長期的な経営を目指している・目標とする企業』と言い換えることが出来ます。
具体的に、ファッション業界では再利用可能な素材を使用したり、逆に素材にプラスチックごみのリサイクル素材を採用し、環境保全に取り組むことであったり。
飲食業界においては、天然の水産物のみではなく養殖の魚にも配慮(扱う食材をなるべく養殖魚にしたり、養殖業界に支援を行ったり)することなどが、サスティナブルな活動としてあげられ、こういった活動を積極的に行う企業を呼称することが多いです。
海外における、サスティナブル。
まだまだ日本では浸透しきっていない語句ですが、海外ではさらに広く多様な考え方がなされており、 環境先進国であるアメリカやヨーロッパ諸国では、企業単位で地球環境に貢献する活動をしていることをしっかりと主張しているところが多いです。
これは環境保全・社会貢献を企業がおこなって、地球のために…だけではなく、『環境・社会・経済に貢献することは、企業価値を向上させるものだ。』という捉え方が一般的で、長い目で見た際にサスティナブルな活動は自社企業に対する投資であるという考え方が背景にあります。
様々な業界での、サスティナブル。
ここまでざっと『サスティナブルとは?』をご説明しましたが、この考え方は一般的な企業から、日本でも様々な専門の業種にまで広まりつつあります。 ここでは、『サスティナブル』を用いた語句を例とし、様々な観点から『サスティナブル』を解説しましょう。
サスティナブル・ファッション
一般的に、サスティナブル活動の一環として生まれた衣服などの製品や、その製品を用いたファッションを呼ぶことが多いです。
実は、ファッション業界は石油産業に次いで、世界で二番目に環境汚染を引き起こしている業種だと言われることがあります。
(※実際の研究による根拠はないそう。)
そんな近代のファッション業界において、企業単位で環境への配慮を怠らないことはマストだとされており、ユニクロなどのファストファッションブランドでも積極的にサスティナブルな取り組みを行っています。
先ほど少し前述しましたが、具体的な取り組みとして、再生可能な資源を用いた製品の販売、売り上げの数%を環境保全に対する非営利団体への寄付することなどが挙げられます。
サスティナブル建築
サステナブル建築とは、設計・施工・運用の各段階を通じて、地域レベルでの生態系の収容力を維持しうる範囲内で、建築のライフサイクルを通じての省エネルギー・省資源・リサイクル・有害物質排出抑制を図り、その他地域の気候、伝統、文化および周辺環境と調和しつつ、将来にわたって人間の生活の質を適度に維持あるいは向上させていくことができる建築物を構築することを指します。
サスティナブル建築は、簡単に言ってしまうと『地球に優しく、長生きする建築物』といったニュアンスで使用されることが多いです。
例えば建築物を解体した際には、膨大な産業廃棄物が発生し環境への負担は免れませんが、建築物を長寿命化することで『作っては、壊す。』といったサイクルを少しでも遅くすること等が挙げられます。
サスティナブル・コーヒー
日本サスティナブルコーヒー協会が定めるに、サスティナブル・コーヒーは下記のように定義されています。
現在のことだけではなく未来のことも考えた上で、自然環境や人々の生活を良い状態にたもつことを目指して生産/流通されたコーヒーの総称です。
”環境の持続性”という観点においては、コーヒー豆の生産地域の自然環境の保護や、無農薬栽培の推進などが挙げられますが、農家が減少傾向にある今、”社会の持続性”という観点で見た際には、生産者の収入安定化・人権保護等もコーヒー業界が取り組んでいるサスティナブルな活動です。
サスティナブル・シーフード
『マグロやウナギが絶滅の危機で、食卓から消えるかもしれない。』というお話を聞いたことのある方もいるのではないでしょうか。
サスティナブル・シーフードは、漁獲量の調整や、養殖産業に力を入れることで、環境に負担がかかりにくく適切な方法で獲った水産物のことを呼称します。
この取り組みは世界的にも大きくなってきており、絶滅危惧種に指定されたマグロを使用せず、指定の水産物を食材にしようした『サスティナブル寿司』という言葉も出てきています。
サスティナブル・ツーリズム
直訳すると『持続可能な観光』という意味で、観光地の過度な商業化を抑止し、環境や文化を保全して、観光地本来の形を守ろう、という取り組みです。
このサスティナブル・ツーリズムの国際認証を取得している国としては、メキシコ・オーストラリア・ニュージーランド等が挙げられます。
まとめ
今回は『サスティナブル』という語句をテーマに、語句の意味、様々な業種でのサスティナブル活動をご紹介しました。
『日本において、この言葉が聞き慣れない言葉である。』という背景には、日本がサスティナブル・サスティナビリティに遅れている悲しい事実があります。
私たち一人一人に出来ることを考え、自身の周りのことからでも変えていくこと、関心を持つことが今後さらに大切になってきます。
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