深刻化する海洋汚染の真実|私たちに何が出来るかを考えよう。
地球のおよそ7割を占める”海”は、地球上で最も重要な天然資源の一つです。
あなたもよく海産物を食べたり、夏のシーズンになると海水浴に出かけたりと、様々な点で海の恩恵を得ていることでしょう。
しかし、私たちの手によって、そんな海の汚染『海洋汚染』を驚くべき速度で深刻化させているのはご存知でしょうか?
今回は、人間がどんどん加速させる海洋汚染について、どのような実害を与えているか、また私たちに出来ることは何かを考えてみました。
海洋汚染が深刻化している
ビーチに遊びに行った際など、波と共に押し寄せられた大量のプラスチックゴミを目にしたことはありませんか?
国外から流れてきた有機ゴミの山や、浮遊したビニール袋、空のペットボトル等、私たちはそれを目にしても気にならないくらいに、その光景を見てきているはず。
しかし海洋汚染は、プラスチックゴミによる汚染だけではなく、もっと大規模な範囲で起こってしまっているのです。ここでは、私たちが知っておくべき、『海洋汚染の事実』を事例ごとに挙げてみました。
海のプラスチックゴミ問題
海に捨てられていて問題となっているゴミの、大部分がプラスチックゴミです。
その理由は、レジ袋やペットボトル、ストローやその他のプラ製容器など、プラスチックゴミは他のゴミとは異なり、分解されずに海のとどまり続けるためだと言われています。
海に直接捨てられるものは僅かで、約80%の海洋ゴミは、排水路・下水道などのルートで、陸地から徐々に流出します。
プラ製ゴミによる、生物への被害
海洋に漂流していたりビーチに打ち上げられるプラ製ゴミは、魚や海洋哺乳類、海鳥に飲み込まれ、命を脅かす重篤な健康被害を及ぼします。
さらに、飲み込んだゴミは自然に分解されるわけではないため、何千年もの間、その環境にとどまり続けることになります。
海洋の酸性化
車の排気ガスや工場の煙突から出る煙など、化石燃料を燃やした際には、硫黄酸化物・一酸化炭素・二酸化炭素が排出され大気は汚染されます。
この大気汚染もそれはそれで深刻なのですが、大気の汚染が進むのと同時に海洋も汚染されるのはご存知でしょうか。
実は、大気に排出した人口炭素量の約4分の1を海洋が吸収し海洋の酸性化をもたします。
このまま汚染を続けると、100年後の海洋の表面水は、現在よりも1.5倍の酸性濃度になると推測されていることから、この問題の深刻度が計り知れますね。
酸性化が進むと?
海の表面水の酸性化が進むと海洋生態系の崩壊が始まり、同時に海洋水産物の経済にも影響を及ぼします。
具体的には、まずカルシウムで構成される牡蠣・アサリなどの二枚貝の生存が脅かされ、それらの二枚貝を食物とする魚や海洋哺乳類等が危機に晒されます。
同時に、高い酸性濃度はサンゴ礁の白化を促進させ、珊瑚をナワバリとする生物にも影響すると推測されています。
海の”騒音”(オーシャンノイズ)
常に海を航行してい商業船やコンテナ船は、一説では約60,000隻だと言われており、そのエンジン音や音波探索により、海の”騒音被害”を及ぼします。
かつてのような、海洋生物が生存するのに最適な『静かな海』とは、全く遠い環境が現実になっており、生態系への影響が深刻化しているのです。
オーシャン・ノイズの被害
魚や他の海洋生物もそうですが、クジラやイルカなど多くの海洋哺乳類は『音によるコミュニケーション』を主としているため、音によって食物や交配相手を探し出します。
船舶から発生される音波は、海洋生物を警戒させ、交尾や狩り・食事を邪魔し、結果として生物の生息地を脅かします。
深刻化する本問題は、世界的にも注目され始めており、生物の棲息状況と、行動(繁殖・出産・移動)時期の把握に勤め、音波探索の実施時期の見直しなどで対策を行なっています。
海洋掘削
石油・天然ガスの探鉱開発事業で実施される海洋掘削は、海中に無数のガス・石油を放出。
同時に、掘削時に発生する騒音も重なり、海洋生物の生息地の縮小という被害ももたらします。
生物への健康被害
放出されるガス・石油は何十年もの間 海にとどまりつづけ、繊細な海洋生態系に不可逆的な影響を及ぼします。
高度な海の浄化作業でも、ガス・石油はほんの一部でしか除去できないことから、海洋掘削による被害も世界的な問題に。
さらに先日、米大統領であるトランプ氏が、全海岸で石油・ガスの海洋掘削許可へ乗り出したことから、この問題は再注目されています。
私たちに出来ることは?
私たちの海の運命は、国や政府、業界単位での大きな施策が必要となってきますが、それだけではなく私たち一人一人の日々の行動や意識も重要です。
綺麗で健康的な海を守る為、私たちが今日から出来ることをまとめてみました。
家庭の排水を見つめ直す
家庭の排水面で考慮できることは沢山ありますが、簡単に今日から始められ、効果のおおきい施策は下記の通り。
- 天ぷら油を直接捨てない
- 大きな油汚れは拭き取ってから洗う
- 生ゴミはネットを用いて、直接排水へ捨てない
- シャンプー・リンスを使いすぎない
- お風呂の残り湯を、洗濯や掃除に流用する
また自治体によっては、使い終わった廃食用油の回収、資源として活用する試みを実施している地域もありますので、各自治体の廃油回収方法の確認をしてみましょう。
プラ製ゴミの流出を減らす
プラ製ゴミの削減は、個々はもちろん、企業単位での制限も強まりつつある、私たちが最も意識しなければならないエコ活動の一つです。
下記を参考に、始められそうなものから試みて下さい。
- スーパー・コンビニでレジ袋を受け取らない
- マイバッグ・エコバッグを使用する
- ペットボトルを使わず、マイボトルを使用する
- カフェ等では、マイボトル・マイストローを使用する
- 食品用ラップは、再利用可能なラップを使用する
- コンビニ弁当を食べない
特に使い捨てストローは、その使用や存在意義すら懸念されつつあり、世界各国でプラ製ストローの廃止が相次いでいます。
これを機会に、自身の行動が与える環境への影響について考え直してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は海洋汚染をテーマに、深刻化する被害や、私たちに出来ることを紹介してみました。
環境のために出来ることの第一歩は、メディアで放送されにくい『環境に対する事実』を知ること、そしてまず、出来ることから一つ一つ実践することだと、筆者は思います。
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